京都新聞コラム1月17日号

Brahms Hall

2008年02月07日 02:41



『バリアフリーな音楽会』

 1月9日びわ湖ホール大ホールで「ケイリン福祉コンサート~ニューイヤーコンサート」を開催しました。

 このコンサートには、障害を持っておられる方々を招待させていただきました。

 私は、主催者として受付で皆様をお迎えしておりました。

 開演直前のことです。

 杖をつきながら、ゆっくりと歩いて来られる親子の姿を見つけて駆け寄り、
 「間もなく開演致しますので、どうぞお急ぎ下さい」と声を掛けました。

 すると、付き添いのお父さんが「息子はこれが精一杯なんです」と一言。

 私は返す言葉を失いました。

 「失礼致しました」と言うのがやっとのことでした。そして、恥ずかしさで一杯でした。
 障害を持った方々への上っ面な理解を反省したのです。

 様々な段差を取り除いて、バリアフリーな社会の実現が進められています。 
 ハードのバリアフリーだけでなく、ソフトのバリアフリーも大切ですね。
 その為にも、「音楽」が少しででも役に立つことを願っています。 


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