京都新聞コラム1月24日号
「絵本オペラ 客席と一体」
オペラを観ることが大好きな私です。
しかし、オペラに出る楽しさはそれ以上のものです。
私の持ち役にフンパーディンク作曲「ヘンゼルとグレーテル」の魔女があります。
通称「ヘングレ」の魔女は、もうコスプレ状態。
トンガリ帽子・尖った鼻・大きな口・長い爪・黒い大きなマント・・・等。楽屋で準備をする時はワクワクします。
私が、制作・演出する「ヘングレ」はセットが絵本になっていて、
タイトルも『絵本オペラ「ヘンゼルとグレーテル」』。
絵本をめくるのは森の妖精。
でも、森に住むのは、可愛い妖精だけではなく、怖い魔女もいる、という仕掛けです。
本当は3時間のオペラをギュッと縮めて40分の絵本オペラ。
会場の子供たちは、ヘンゼルとグレーテルの味方となって、魔女をやっつけようと応援します。
ヘングレが魔女を釜戸に押し込み、やっつけた時には一緒に喜んでくれます。
会場と一体となって演じるオペラはやっぱり辞められませんね。
関連記事